以前、ダカとメジ郎を苛めていたヒヨのヒヨボとキーキは、今も校内で問題児!!

「でもさあ かあちゃんはオレのこと”やんちゃばかりして悪い子だ!悪い子だ”っていうんだもん」と、ヒヨボ 

「オイラのかあちゃんだって いつもそう言うよ・・・”どうしょうもない子ね”って」 キーキもくちばしを尖らせて言います。

「がっこーのせんせも 親戚のおばちゃんも みんなそう言うよな〜」

          二人(匹)はそう言いながらも、さっきのちくわさんのひと言で とっても嬉しそうです。

ちくわさんがカッカするのはいつものことなので

   ひらめさんは気にもしていません。

ひらめさんの三味線ならばいざしらず 自分のひと言でも子どもたちがあんなに嬉しそうな顔をするなんて・・・と

ちくわさんもまんざらではない様子です。

「あとはみんなの笑顔を願うことでしょうね べんべん」

それでも二人(匹)は 次からつぎへと 自分たちがみつけた珍しい植物やほら穴のこと ・・ 

                                     そして夜の星のことなどを夢中になって話続けるのです。

ガラガラガラッ!!

あっ!彼らは双子や兄弟ではありません。

たまたま家が近所なだけです。 

   えへへ へへへ 

ヒヨボとキーキは照れくさそうに ず〜っと笑っておりました。

「そうですか。ヒヨボくんとキーキくんですね。 今日はよく来てくれましたね。

         二人ともおソバは好きですか? べんべん 」

「もっちろんだよっ! オレ うどんが好きなんだけど、さっきのソバ すっげーうまかった〜
!」

「オイラも!オイラも!!」 キーキも身を乗り出します。

「それはよかったですべん。お腹いっぱいになったら又、お外で元気に走りまわれますね。べん」

「うん!オレ走るの大好きだもん」

「元気良くっていいですね〜! 鬼ごっこですか? かくれんんぼですか? べんべん」

「ううん!そんなんじゃないよ! いろんなとこ 探検してまわるんだ!」

「この前なんか貝の化石みつけたんだよ!」キーキも続けて言います。

さて こちらはお店の開店に向けて着々と準備をしているちくわさん!

「行くぞっ!!」 ヒヨボが号令をかけ キーキが後に続きます。

              ダダダダダ〜ッ!!

ちょうど 今日のおすすめ一品料理もできあがったところでした。

さあ 大変!!

そこへ ・・・

   「でも あの木 切られてしまうんだよな・・・」 とキーキ 

「うん、なんか ビルが建つんだってな・・・」 ヒヨボの声も心なしかちょっと沈みます。

   ガラガラガラッ! 扉があいて通りがかったグループのお客さんが入ってきました。

「いらっしゃいませ〜! べんべんべん」   さ
!まだまだ夜はこれからです!

そして 三味線を取り出し 奏ではじめます。

おやおや! またしても放課後 何かやらかした様子です。

若干、生意気さは残りますが

二(匹)の意識が変わっていくのは

まちがいありません。

あ〜っ なんて美味しいのでしょう。

苛めのターゲットになるのは、決まっておとなしくって成績のいい子。

いわゆる大人たちから”いい子”っていわれている生徒です。

ひらめさんが名前を尋ねると ・・・ 

この話を更新した後、ヒヨボやキーキのことなんて取るに足らないくらいに、酷いいじめが問題になっています。  

     やり切れない思いにかられます。

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元気一杯の自己紹介です。

   ちくわさんのあまりの形相に

二人(匹)はかたまってしまっています。

その音色はお店の中にとどまらず 外に外に解き放たれていくようでした。

♪ べべん べんべん べべん べん♪ べべんべんべん♪ べべんべべん♪

ひらめさんもそう言ったあと 付け足してつぶやきました。

ひらめさんは 声を大にして言いました。

そう言われた2人(匹)はキョトンとしています。

ちくわさんも 最初の怒りなどとうに吹っ飛んで ただただ関心するばかり ・・・

            いつしか ひらめさんもちくわさんも その世界に惹きこまれておりました。


いじめをしたり ものを壊したり 悪さをする ・・・ 

    そんなことは この子たちは本当にやりたくてやっているのではないってことは 誰が見てもわかります。

「それにねっ!大きな木に登って雲をみるとね 明日の天気もわかるんだ!」

     そう話すヒヨボの表情は生き生きと輝いています。

そして もう少し この子たちと

  話がしてみたいと思いました。

この子たちは本当は純粋な心を持っている・・・  ひらめさんは最初からそう思っておりました。

向かう先は もちろんここ!

あっという間にたいらげたあとヒヨボが合掌します。

つられてキーキも手(羽)をて合わすのでした。

せめても ・・・と できたてのお料理を3人(匹)に取り分けて

   ごちそうしてくれました。

ひらめさんは いつだって 誰にだって ウェルカム!です。

今までならのちくわさんなら、すでに ドカン!!と爆発していたはずですが ・・・

校長室の肖像画に落書きをしたり 給食のパンを横取りしたり ・・・

だけど どういうわけかコソコソ隠れてすることはありません。