大ドバトさんが、先日の大ドババさんの

試験の結果を報告していた その時です。

リリコさんの笑顔がひときわ輝きます。

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お腹も気持ちもいっぱいになったリリコさんが言いました。

   だけど 大ドバトさんは

怒るわけでもお説教をするわけでも諭すわけでもありません。

リリコさんが席をはずした時、もうすぐ夫になるリス太さんが言いました。

その翌週 リリコさんは彼氏と一緒にお店にやってきました。

シアワセのオーラがいっぱいです。

その後 しみじみとつぶやく

大ドバトさん ・・・

♪べべん べんべん♪ べべん べん♪♪

もう大丈夫! 三味線のでる幕はないようです。

それでも せっかくのお祝いに・・・!とひと奏で!!

だけど ひとしきりしゃべった後、彼女はニコッと笑いました。今日初めて見せる笑顔でした。

ひらめさんは途中から感じていました。 彼女が大ドバトさんの目を見て一生懸命 話しているのを ・・・

  とても優しくて

包み込むように温かい声です。

最初はとまどっていたリリコさんでしたが 一見、強面のような大ドバトさんの目を見つめ返してみると

     不思議な安堵感が体中に染み渡ってくるのがわかります。

その時 大ドバトさんがポツンと言いました。

びっくりして携帯を閉じるリリコさん。

ひらめさんも 一瞬あわてふためく様子です。

大ドバトさんはしきりに話かけますが

しかし リリコさんの表情が

  もうひとつ浮かないように見えるのが 

 ひらめさんはちょっと気になります。

リス太さんはのろけながらも しっかりと泡盛をボトルキープしておりました。

Spring has come!! いろんなところに いろんな春がやってきますように!

 「だけど、寂しい思いをさせていたんだなって ちょっと反省ですっ!  
     
どんな方法であっても コミュニケーションって大事なことだったんですよね。

   彼女が一生懸命ボクの目を見て話してくれたから あらためてわかったことなんですけどね。 

     あ〜 でもボク、彼女のそんな純粋なところが好きなんですよ〜 ハハハ 」

そう言うと ぴょこんとおじぎをして

飛び跳ねるような軽い足どりで帰っていきました。

そんな静まり返るお店の中、ひらめさんは

ニコッと微笑んで 温かいスープを作り始めます。

ガラガラ ・・・ と扉が開きました。

「彼、ふだん忙しくてなかなかゆっくり会えないから ワタシ、つい携帯のメールに頼っちゃってたみたいです。

それで勝手にいろいろと考え込んじゃって・・・ 堂々巡りになって・・・ 落ち込んじゃって・・・ でもこれからは

直接 話しをするようにしますね!  ワタシのほうからそんな時間を作るようにします〜」

ゴーヤがたっぷり入ったスープができあがりました。

二人(匹)は美味しそうに飲み干します。

ひらめさんは いたずらっぽく

   笑って言いました。

豪快に笑いながらさらに付け足します。

そのとたん 何も飲んでいないのに

大ドバトさんは大きくむせ返しておりました。

大ドバトさんは ちょっとあっけにとられて目が点になりそうですが リリコさんは真剣です。

リリコさんは 何かがスルスルスルっと紐解かれたようでした。

いつのまにか自然と 言葉が口をついて溢れ出します。

じ〜っ   

大ドバトさんは黙ってリリコさんの目を見つめ続けます。

しゃがみこんで リリコさんの顔を じ〜っと見つめるだけ ・・・

大きな声がしました。

ひらめさんが、それとなく

三味線に手(ヒレ)を伸ばそうとした

         その時です。

   リリコさんは上の空 ・・・

しょっちゅう携帯の画面をのぞきこんでは

    ため息をついています。

やってきたのは シマリスのお嬢さんリリコさんです。

友人との旅の途中で、たまたまお店に立ち寄って以来

2年ぶりになります。