ガラガラガラッ ・・・
おやっ！？ ドバトさん
今日はよく似たお連れさんが一緒ですね。
目を閉じるとまぶたに光景が浮かんできます。
大きな大きな世界の中 ・・・ いえ、大きな大きな宇宙の中 ・・・
その中にいるジブンは確かに小さなものかもしれないけれど ・・・ しっかり足を踏ん張って存在している ・・・
”目の前の結果だけに囚われているいると、周りを見失しないそうになりそうだったよ ・・・
あきらめちゃいけないよな！ まだまだこれからだもんな！ ”
ふう〜〜〜 と 大きな大きなため息を吐き出しました。
ため息ならず深呼吸 。。。 ってところでしょうか 。。。
そして、みんなが帰っていった後 入れ替わりにやってきた常連さんたちに、ひらめさんは思い出したように呟きました。
でも、心配無用です！！
お店が始まる前の一時間のみ限定ですから！！
けじめは大切ですからね。。。
（それもこの休みの間の数日間です）
受験生と言えども 情報伝達の技はひらめさんが考えている比ではありません。
数日後、お店の中はホタロウたちの自習室と化すことに ・・・
さて、その翌日のことです。
ホタロウが再び仲間を連れてやってきたのです。
だけど現実にはそういうわけにはいきません。
そこで ・・・
待ってました！！ というばかりに
ひらめさんは三味線を取り出します。
ホタロウは思いました。
いつもの間にか ホタロウも調べに合わせてリズムをとっています。
ホタロウはもう一度 その返された結果を見つめるなり
今度は、意を込めたはっきりとした口調です。
聞くところによるとホタロウくんは受験生！
それにしても何だか元気がありません。
ホタロウはひらめさんに向かって言いました。
机上の勉強のみならず 嬉しいことも感動も みんなでシェアしていくホタロウくんたちだからこそ
ひらめさんも精一杯のエールを送っているのです。
そして一曲だけを丁寧に聴き澄ますと
3人（匹）は意気揚々として帰っていきました。
どうやら Web上で聴く音色と生で聴くのとでは
どうしても違うので、もう一度だけ体感したい
ということでした。
ホタロウは、この感動をを撮り納めると
入ってきた時とは見違えるような表情で帰っていきました。
♪ べべん べんべん♪ べべん べんっ！！ ♪
リズムに合わせて魂までもが揺さぶられているのがわかります。
ホタロウは もっともっとずっとずっとこの調べを聴いていたいと思いました。
今日の調べはいつもよりも何だか勢いのあるロック調です。
♪ べべん べんべん♪ べんべんべんっ♪
べべんっ！ べんべん♪ べんべんべんっ
”そうだ ボクにはもっと先にある夢があったんだ！ まだちょっと漠然としているところはあるけれど
それをもっと明確に形にするために 今こうしてやっているんじゃないか！
与えられるものを待っていても何も始まらない。 自分から求めていかなくちゃ ・・・！！”
ドバトさんは そんなホタロウくんのために
ひらめさんが三味線を奏でてくれるのを、今か今かと
待ち構えていますが、ひらめさんは何も言わずに
微笑んでいるばかり ・・・
するとホタロウはかばんの中から何やら
ガサゴソ取り出し 蚊の鳴くような声で呟きます。
おおよそ察しがつくものの ひらめさんは あえて尋ねてみました。
しょっぱなから ため息の連発です。
「まじめに努力し続ければ
きっと良い結果は現れますよ。
べんべん」