前回からの続き

一年と数ヶ月ぶりに、ひらめさんがお店に戻ってきました。

つい、声を張り上げてしまったよネコさんですが

ガラスに顔をくっつけて覗き込むよネコさん

待ち構えているのは介護ニャンのよネコさんとハムさんです。

「もう知らんっ!!」っと言いながらも よネコさんはそそくさと帰っていくのでした。

ちょうどその頃 ひらめさんは久しぶりに三味線を手(ヒレ)にしておりました。

出来立てのお料理を手にして上機嫌なよネコさん。

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  そして 遠く遠く遠くの夜空を見上げていると

なんてちっぽけなことで右往左往していたんだろ・・・って思ってしまったのです。

 ”ありのままでいいんだよ””無理をしなくていいんだよ” って 優しく包み込んでくれているような・・・
                                        ・・・そんな 優しい音色でした。

ハムさんはその時 よネコさんにも言えなかったジブンの気持ちに

久しぶりに正直になれた氣がして ポロリと涙したのでした。

以前と変わらぬ音色が風に乗って流れてきます。

♪べべん べんべん♪ べべん べん♪♪

  ♪♪べべん べんべん♪ べんべんべん♪

”そう考えたら、有難くいただかないとな・・・” 二人(匹)がそんな会話をしているところに

そう、こちらも今回に限ったことじゃないのです

挙句の果て よネコさんはその晩 あちこちに配ってまわることになるのです。

 カマボコゆえ(魚ものなので)ひらめさんのところには持って行きません。

ダンナのクロスケさんは いつものごとく ・・・

ダダダと居間に駆け寄ると・・

ところが・・・ 玄関に入ったとたん ・・・

それを持って、義母のところへ・・

「いやいや お客様だったとはつゆ知らず、失礼をいたしました べん」
            (さすがに「妖怪が出たと思いました」とは言えません^^;)

いきなり何が現れたのかと、びっくりして

腰を抜かしそうになったのはひらめさんです。