ハムのダンナさん

今日は 久々にゆっくりとした休日です。

ガラガラガラ ・・・ 扉をあけると カウンターの奥には、すっかり常連になったドバトさんの姿が ・・・

ドバトさんは、一瞬ひるみましたが

横にハムさんがいないことがわかると

ホッと胸をなでおろしました。

ハムさんの話題になったとたん 

ドバトさんの顔色が少し変わりました。

  気配を察したひらめさんは 横からそっと促します。


「ハトは平和の象徴」だ!という潜在意識から抜け出せないドバトさんは

    なかなか面と向かって 言いたいことも言えないのです。

     
(そのへんは ひらめさんは もうよくわかっています)

 それでも、背中を押してもらったドバトさんは

少し躊躇しながらも ダンナさんに話を

    聞いてもらおうと 決意しました。

そう!! 「ハムさんの仕事が忙しくなる=(イコール)家に籠もりがちになる=(イコール)ドバトさんへのストーカーが頻繁になる」



 まあ、そのこと自体には もう慣れっこになっているドバトさんですが ・・・

ストレスの要因は 他にもたくさんあるようで ・・・

さすがにこらえ切れなくなったドバトさんは 口をひらきはじめます。

「そもそも どうしていつも 画材の横に双眼鏡が置いてあるんでしょうかっ!!」

「さらにわしを題材にして あることないことを いろいろ描かれましてねぇ!

             まあ、これはさすがに公表されないようですから まだ許すとしまして ・・・ 」

ドバトさんは 言い出したら

止まらなくなってきた様子です。

「もう、何を言い出すんでしょうかねぇ!!あれは本人が

 酔っ払って息子の参考書に 落書きをしたくせに

 それを棚に上げて わしのせいにしたんですわ!」

「もう さすがのわしも 限界がありまして ・・・」

・・・ と一気にしゃべった後、ドバトさんはふと我に返りました。

「あっ すみませんね ・・・ つい興奮してしまいまいした。
     
       気ぃ悪くされましたよね ・・・ 」

いきなりダンナさんにそう言われたドバトさんは 少しとまどってしまいました。

それから ダンナさんは思い出したように ・・・

「ある日 わしがアンテナの上で機嫌よく鳴いておりましたら ・・・ 」

ドバトさんは少しだけ ハムさんへのわだかまりも 解けたような気がしました。

  そして 今度はハムさんと飲むのも悪くはないかなって思いました。 
(←作者の願望?)

  「ドバトさんよかったですね♪べんべん♪

モヤモヤした思いが取れないときは、深呼吸して素直に

 伝えることも 必要なときだってあるんですべん♪

      感情的にならずにね!

誰だっていろんな面を持っていますからね♪ べんべん♪」
            ↑
    (作者の言い訳ではございませんので)

ひらめさんは そう言うと デザートのプリンを差し出してくれました。

さてさて おあいそも済ませ お店を出た二人でしたが ・・・

☆ ドバトさんが今日学んだこと ・・・ 「相手を一面だけ見て判断しない!」

      「言いたいことはしっかり伝えよう!」

            
・・・ しかし 「時として 酔っ払いには通じないので注意が必要!!」 でした。

気を悪くどころか ダンナさんは ドバトさんが気の毒でなりません。

 そこには まともに?描かれた

ドバトさんがしっかり登場しておりました。

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