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♪べべん べんべん♪  べべん べん♪

   いつものように ひらめさんが仕込みをしている時でした。

ブブ〜ッ! ブッ ブッ〜!!

  ひらめさんの のどかな歌声に対抗するかのように

けたたましいクラクションの音が鳴り響きます。

「いったい何事なんやべ〜?」

ひらめさんは 思わず料理をする手(ヒレ)を止めてしまいました。

どうやら お店の前の東西に渡る通りが

  大渋滞している様子です。




       そして ・・・   なんと先頭には ・・・ 

気の毒に ・・・  クラクションの音でパニックをおこしかけています。

そこへ たまたま通りがかったのは ハムさんです。

ドライバー達の殺気立っている気配を感じて 

  ハムさんは あわてて誘導を!!





  近所のおじさんも

      手伝ってくれました。

ふ〜っ!! やれやれ ・・・

どん作さんは空腹で もう歩く力も残っていないみたいです。

ハムさんは どん作さんを

ひらめさんのお店へ 案内します。

  どん作さんの姿を見るやいなや

    驚いたのは ひらめさんです。


もちろん 顔見知りというわけではありません。

  だけど どういうわけか懐かしい ・・・



 ひらめさんにしては 珍しく動揺しています。

しかし ・・・ 一方 どん作さんは ・・・

横からちょっと意義が →

ひらめさんは とにかく どん作さんを

   ゆっくり休ませてあげることにしました。

    よっぽど疲れていたのでしょう。

どん作さんが目を覚ましたのは 翌日の午後でした。

ひらめさんは ソーキそばをごちそうします。

どん作さんは いっきに平らげ すっかり元気を取り戻しました。

  こちらに来て こんなにホッとしたのは初めてです。

    何度も何度もお礼を言いながら

              どん作さんは続けます。


        「実はオラは〜 ・・・」

  お店に入るなり ・・・

安心したのか いきなり爆睡です。

ウルウルなんて度合いをとおり越して

ちょっとやそっとで起きそうにありません。

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