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さて、その翌日も 澄み渡る青空でした。

もちろんハムさんには悪気のかけらもありません。
むしろ 親愛の情とでも言えるでしょう。

ハムさんは 仕事の納期や締め切りがせまってくると 家の中にこもりがちになってしまうので 
ドバトさんの姿を見かけると 妙に嬉しくなってしまうのです。

(その点は ドバトさんも大目にみています)

あっ ホントは キジバトさんです。 念のため ・・・

しかし こうも毎日ストーカーをされては ・・・

さすがに こういうことが続くと 釈然とはしません。

しかし ドバトさん 「ハトは平和の象徴!!」と、言われている意識があるためか 事を荒らげたくないのです。

そんなドバトさんにとって モヤモヤしたストレスを吹き飛ばすには 飛行が一番!!

上空から遠くを眺めていると ささいなことなど 

気にならなくなってしまうから不思議です。

そんな時 ふと見つけたものがありました。

先日まではなかった どうやら新しい何かのようです。

あれっ

ドバトさんは地に降りて 

今しがた発見したその場所へ向かいます。

どうしてなのでしょう ・・・   初対面なはずなのに ・・・

でも なぜだか お互い 昔どこかで会っていた ・・・

・・・ そんな気が したのです。

そして 時間が経つにつれ 夜も深まり ・・・

ドバトさんは モヤモヤしたすべてを ひらめさんに
ぶちまけました。

こんなに素直に 気持をさらけだしたのは 久々のことでした。

なんせ 「平和の象徴!」と言われる自分が 愚痴をいうなんて
とんでもないことだと思っていましたから ・・・

誰しも聞いてもらえるだけで 
気持が ラク〜になることがあるのです。

たしかにドバトさんのモヤモヤなんて
広〜い世の中からみたら ほんのささいなことに
すぎないのでしょうけどね ・・・

ひらめさんは べんべんと うなずきながら 聞いていました。

そして ひと言 ・・・

「自分はこーなんやって 決めつけて
ものごとにとらわれんでも ええんやで〜!

  正直に生きたら ええんやべ〜

   周りに 迷惑をかけへん限りはな〜 」

ドバトさんは その日から ひらめさんのお店の常連になりました。

ガラッ

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