まずは美味しいお料理を作ってみんなに食べてもらうことが大事です べん!!」

微妙に何かが変わってきている ・・・ だけど それが又 いい感じ ・・・

       ひらめさんは そんな一瞬一瞬を大切にしていたいと 心の底から思いました。

  そのためには ジブンも今、できることを精一杯やらなくては !!

ちくわさんは咄嗟に返す言葉が出てきません。

便利さとスピードに頼り、それを喜んだ自分を少し省みます。

直接お礼が言いたくて電話をするちくわさん ・・・

ガラガラガラッ ・・・!!   扉が開きました。

「いらっしゃいま ・・・・・・」
      

ドバトさんと入れ違いに アマサギさんアオサギさん夫婦が、そしてつわりがおさまったリリ子さんがリス太さんに寄り添って入ってきました。

一人(匹)を堪能しているかのように見えるスズコさんも 笑顔で会話に加わります。

コトコトコトコト トントントン 

  コトコトコトコト トントントン ・・・

     今日は 何もかもが スムーズに完了!!

さて、お客さんがやってくるまでには まだ少し時間があるようです。

  ひらめさんは しばし うたたねを ・・・

おのおの いつものペースです。



 しかしドバトさん、朝からどこへ ・・・

それでも、受話器から聞こえてくるびんさんの声は穏やかで、優しくて温かくって ・・・

   ちくわさんも又、その想いを素直に受け止めることができたのです。

ちくわさんが、その旨を伝えると(実はちょっとあつかましく催促) びんさんは度々、快く追加の水を送ってくれるようになったのです。

そう!びんさんがお祝いに送ってくれた湧き水で作るお料理は 「俄然、味が一味違う!!」 と大好評!!

翌日も ひらめさんははりきって

    そして丁寧に仕込みをいたします。

こちらはひらめさんのお店

びんさんから またまた追加のお水が届きました。

”この水は 本当に 丁寧に大切に使わせていただかなくっちゃなっ!!”

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to be continued ・・・

これは 夢 ・・・? それとも現実 ・・・?

そこへ 現れたのは ・・・

「そのうち 海を越えて会いに行きますからね」 びんさんのその言葉を励みに ちくわさんは又笑顔でお客さんの対応の続きです。

ちくわさんのお店は、オープン当初から のべつまもなく老若男女で大賑わいです。

・・・ かと言って、ひらめさんのお店のお客さんとは

  かぶることもないので、その辺はモンダイなし。

夢の中でも心地よさが響いてきます。

  どこかで見たような あるいは どこかで見るような ・・・

     そんな景色が リズムに合わせてよぎります。

  ” ああ ジブンは今 シアワセにちがいない ・・・”

 ひらめさんがあいまいな意識の中でも はっきりとそれを確信した時でした。
 

コトコトコトコト トントントン 

   コトコトコトコト トントントン ・・・


  ああ いい香りがしてきました。

「今、わたくしたちの島は どんどん開発が進んでおりましてね ・・・ 次々といろんな設備も整ってきました。

     だから 荷物だってあんなに早くにお届けすることが可能なのでしょうね。

  道も整備され、多くの車が行き交うようになりましたから ・・・

   だけど ・・・ 昔から住んでいるわたくしたちのような者は、なかなかそのスピードに慣れなくて ・・・ 

・・・ 便利さとは引き換えに、多くの仲間が事故に遭い、犠牲になっているのです。

 わたくしが今、こうして命を助けていただけたことは奇跡的なことなのかもしれません。

       本当にありがたいことです。だからこそ、お役に立てることなら何でもやりたいのですよ。」

今朝はハト爺が、集会所の仲間を連れてきてくれました。

受話器越しのびんさんの声は日ましに

   張りが出てくるように感じ取れます。

そこへ

そう言ったあと びんさんは加えて話を続けます。